カテゴリー「映画・テレビ」の73件の記事

2008年6月30日 (月)

青春デンデケデケデケ

 1992年製作、大林宣彦監督。

 1960年代半ば、日本中を席巻したベンチャーズサウンドに心酔した高校生の物語。同じ時代に青春を送った人たちには懐かしい映画かも知れない。当時の音楽がふんだんに流れるし、小道具の一つ一つからあちらこちらの景色までが時代を物語っている。ほとんどコンピュータシミュレーションに頼った「ALWAYS三丁目の夕日」の昭和30年代は嘘っぽかったが、大林作品には地方都市の昭和40年代が精緻に再現されている。岸部一徳やベンガル、根岸季衣等が脇を固めて、十分に楽しめる青春映画。

 主人公が念願のエレキギターを手に入れ、早速ベンチャーズの「パイプライン」イントロの「デケデケデケ…」を真似るが、初めてにしては上手過ぎる。あの「デケデケデケ」(クロマチック・ラン奏法)は簡単そうに見えてなかなか迫力ある音は出せない。映画だから吹き替えに決まっているけれど、もう少しぎこちなくやってくれると、もっと感動的になったか知れない。演奏技術を身に付け仲間4人の息がぴったり合うまでには相当の練習量が必要。寺の一角や道路の端、学校内と場所を変えての練習や合宿練習等、特訓の様子が描かれているけれど、あの程度で息が合うかな。どうでも良い事だけれど。

 高校3年間をバンドに捧げ、卒業後はそれぞれ別の道を歩む。この辺りは青春映画のお決まりのパターンだけれど、随所に斬新なスケッチが溢れていて退屈しない。主人公と同世代の軟派には懐旧談の肴にぴったり(かも知れない)。

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2008年6月16日 (月)

ダンテズ・ピーク

 最近、テレビで「ダンテズ・ピーク」と云う火山災害のパニック映画を拝見。1997年のアメリカ映画。

 ジェームズ・ボンドを演じたピアース・ブロスナンとターミネーター出演のリンダ・ハミルトンの共演なので、つい観てしまった。経済重視か人命大事かと云う図式はお決まりのパターン。この辺りはどうでも良い。いよいよ火山が噴火と云う後半部が圧巻。とは云え、全てがコンピュータの成せる技、CGだから何となく迫力に乏しいが良しとしよう。溶岩の上を車で走ったり、強酸性の湖でボートが壊れると云った場面なんかはガッカリするけれど、そんな些細な所を抜きにすれば、ハラハラドキドキするし、火山灰や火砕流の脅威と云った自然災害の恐ろしさを実感出来る。

 一昨日、岩手・宮城内陸地震が発生。現地の被害状況を上空から実況するテレビを見たが、山一つが陥没したような光景に唖然とするばかり。CG駆使の「ダンテズ・ピーク」どころではない。実際の自然の猛威は恐ろしい。被災地の方々にはお見舞申し上げる。

 この春、甥っ子が仙台の大学に入学したものだから、安否が気になる。親に電話をすれば、全く無事、被害も無かった由。以前、新潟の大学に通っていた倅が中越地震に遭遇、直後にメールで無事を知らせて来たが、倅も甥っ子も大学在学中に大地震を体験するなんて、妙な縁かな。

 その日の午後、仕事の関係で新潟や仙台に暫く住んでいた身内が訪ねて来たが、聞けば、新潟も仙台も地震が多く、震度3や4は何度も経験している由。少々の揺れは驚かないと云う。さすが、心の準備は万全みたい。

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2008年4月30日 (水)

大いなる西部

 1958年アメリカ映画。ウィリアム・ワイラー監督。グレゴリー・ペック、チャールトン・ヘストン、キャロル・ベイカー、ジーン・シモンズ等出演。壮大なスケールの西部劇謳歌の映画。船乗りと西部魂の対比もあって楽しめる映画。板子一枚下は地獄を生き抜いてきたと云う設定のグレゴリー・ペックの沈着ぶりが様になっているし、チャールトン・ヘストンのヨソモノを見下す態度も堂に入っている。

 終盤、牧童頭のチャールトン・ヘストンが自らの雇い主である牧場主と対立するシーンが見所。往々にして主人は傲慢である。主人が私憤に巻き込まれた部下達は如何に処すべきか。業を煮やしたチャールトン・ヘストンは敢然と主人の行動を批判し、戦線離脱を表明するが、主人は反省しない。諫言も空しい。彼の苦渋に満ちた選択が身につまされる。まるで日本の義理人情の世界を見ているような錯覚に陥る。義理人情に縛られていると、しばしばこの陥穽に近付くことがある。怖い話。

 4月5日、チャールトン・ヘストンが84歳で逝った。往年のスターの訃報に接すると、時の流れを身近に感じてしまう。昭和も遠くなりにけりだね。

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2008年4月29日 (火)

ジョン・ウェインはなぜ死んだ

 ちょっと古いが、広瀬隆氏の「ジョン・ウェインはなぜ死んだか」(文藝春秋発行。1982年)と云う書物をご紹介。昔、これを読んで素直に納得してしまった。さもありなん。氏が展開する仮説には説得力があった。

 「『征服者』のロケ隊の機材のなかにガイガー・カウンターが一台あった」と云う。数多くの西部劇スターが癌で死亡している事実。例えば、ゲイリー・クーパー、エドワード・G・ロビンソン、スティーヴ・マックィーン、ヘンリー・フォンダ、ジョン・ウェイン等々。そして、アメリカネバダ州での核実験。これらから導き出された仮説。

 多くの事実を丹念に積み上げて仮説を展開しているので、成程、と感じ入ってしまう。この説が正しかったかどうか、寡聞にして知らない。当時は結構評判になったと思う。興味のある方はどうぞ。文春文庫版でも発行されている。

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2008年3月18日 (火)

木枯らし紋次郎

 市川崑と云えばTVシリーズの「木枯らし紋次郎」が出色だろうな。

 先日、同監督の「ビルマの竪琴」を観たけれど、紋次郎の名台詞、「あっしには関わりねえことでことでござんす」と突っ張りながらも、ずるずるとややこしい騒動に巻き込まれていく展開はすでに「ビルマの竪琴」に描かれており、これは市川監督のこだわりなんだろうと思う。

 他人との関わりを避けながらも、人道を外すことが出来ない。見て見ぬふりはしても、最後は非合理に憤然と対決してしまう。「ビルマの竪琴」の水島上等兵が目撃した同胞の野晒しを弔う意志と、救いを求めた弱者に手を貸してしまう紋次郎の困惑は軌を一にしている。犠牲者への鎮魂、不当圧力の告発と云ったメッセージ。一世を風靡した名台詞と長い楊枝は噴飯物だったけれど、結構楽しめたTVドラマだった。

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2008年3月15日 (土)

ビルマの竪琴

 先日、BSで「ビルマの竪琴」(市川崑監督。1956年版)を観た。カミサンが観たがっていたので、半ばお付き合いで拝見。戦争の犠牲者を弔う水島上等兵の一途さを情感たっぷりに描いているけれど、当時の心情としては頷けるものの、ちょっと芝居がかっていて緩慢。しかしながら、物語のクライマックスで「仰げば尊し」が効果的に使われていて、これだけで一見の価値はあったかな。

 戦後、何だかんだと云って煙たがられてしまった「仰げば尊し」だけれど、物語の必然としてこの歌が使われる場面を見れば、敢て否を唱えた人々も納得せざるを得なかったかも知れない。最近は「仰げば尊し」も見直されて、再び卒業式でも歌われるようになったと聞くが、素直に口ずさむ環境は大事にした方が良いだろう。この映画を観れば、頑なな気持ちもほぐれるのではないか。自らを育ててくれた師を尊敬することは当然。若い人たちにこの映画を見せるのも必要かも知れない。お仕着せや権威を批判することは大事だけれど、自然発生的に生れる感情を否定することはない。

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2008年3月 4日 (火)

007はやっぱり初代が一番

 先週末、TVで「007」シリーズを一挙に10本も放映していた。全部を見る程時間的余裕はなかったけれど、時々にスイッチを入れては再見。最新作の「カジノ・ロワイヤル」だけは最初から見たいと思っていたけれど、晩酌の酔いが勝って、途中で寝てしまった。残念。すっきりと目覚めた明け方、番外編の「ネバーセイ・ネバーアゲイン」をじっくりと見た。やっぱり、ジェームズ・ボンドはショーン・コネリーが一番だね。

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2008年2月21日 (木)

素数をタイトルに使った映画

 どうでも好い事だけれど、数字の入った映画のタイトルって、案外に素数が多いと思わない?

 例えば、2は別にして、3の場合は「第3の男」、「3人の名付け親」、「3人の逃亡者」、「三文オペラ」…。5の場合は「五つの銅貨」、7では御存知「007」シリーズに「七人の侍」、「七年目の浮気」、11では「オーシャンと11人の仲間」、ナポレオンソロは0011、13は「13日の金曜日」、「十三人の刺客」、「アポロ13」、17は「セブンティーン」等々。「砦の29人」なんて映画もあったね。「101匹わんちゃん大行進」の「101」も素数。

 素数には独特の印象があるのかな。何となく据わりの悪そうな、それとも落ち着くような微妙なバランス。

 そう云えば、みのる君の家族の誕生月日には全て2以外の素数が入っている。カミサンなんか素数年生まれの素数月の素数日に生れている。何となく微妙なバランスを感じるな。

 子供らの生まれた日は二人とも同じ日。上の子の誕生月はカミサンの生まれた日、下の子の誕生月はカミサンの月。誕生した日はカミサンの生まれた月日を乗じた日。珍しい一致(?)。これも微妙なバランスのなせる技かも知れない。

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2008年1月10日 (木)

ジュマンジ

 これも正月のTVで観た映画。1995年のアメリカ映画。ジョー・ジョンストン監督。ロビン・ウィリアムズ主演。

 何度かTVで放映されており、その都度、時間が許せばついつい観てしまう。他愛ないファンタジー映画ながら、奇想天外なストーリーが宜しい。全てが丸く収まるから気楽に楽しめる。ファンタジーだからCGも許そう。親子揃っての鑑賞をお薦め。ギャグもあって笑ってしまうし、騒々しいけれど、正月位はこうしたお笑いも必要。TVのバラエティ番組よりよっぽどマシだね。

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2008年1月 9日 (水)

G.I.ジェーン

 正月のTVで「G.I.ジェーン」を拝見。1997年のアメリカ映画。監督はリドリー・スコット。主演はデミ・ムーア。「奇跡の人」のアン・バンクロフトが狡猾な上院議員役で出演。

 なかなか楽しめる映画。差別問題やら権力闘争が盛り沢山。ちょっと煩わしいけれど、良しと云えば良し。特訓シーンは圧巻だけれど、総じてお決まりの展開。鬼のような教官のさりげない配慮も定番かな。D.H.ロレンスの詩(凍えて小枝から落ちる小鳥)を引用しながら、かつ発禁処分の小説も連想させる辺りはなかなか愉快な演出。丸坊主になったデミ・ムーアの鍛え抜いた体が凄いね。「エイリアン3」で坊主頭になったシガニー・ウィーバーより鬼気迫り非情な感じだった。

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2007年11月22日 (木)

真夜中のカーボーイ

 1969年のアメリカ映画。ジョン・シュレシンジャー監督。ジョン・ヴォイト、ダスティン・ホフマン出演。

 ジョン・バリーの音楽が大ヒットして、よく聴いていた。映画ポスターも良かったけれど、映画は左程ではなかったな。

 この映画のラストシーンだけは印象的だった。フロリダを夢みたダスティン・ホフマンがフロリダを目前にして、長距離バスの中で息を引き取る。途方にくれるジョン・ヴォイト。ガラス窓にフロリダの明るい景色が反射している。わずかのショットだったけれど、記憶に残った。夢破れた無残な人生をさりげなく描いてみせてくれた。

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2007年11月21日 (水)

卒業

 1967年のアメリカ映画。ダスティン・ホフマン、アン・バンクロフト、キャサリン・ロス出演。マイク・ニコルズ監督。

 フランス映画の「個人教授」と似たような設定。若者と人妻。「奇跡の人」から一変したアン・バンクロフトの表情が凄かった。圧巻は、ダスティン・ホフマンが結婚式場へ向かうシーン。望遠レンズで彼の必死の走りを正面から撮り続ける。走っても走っても近付いてこない彼の姿。焦りの心理描写ながら冷徹に、いや、むしろコミカルにカメラが捉えていた。教会で叫ぶシーンはあまりに有名だけれど、ちょっと興ざめだった。

 音楽も大ヒット。「ミセス・ロビンソン」のリズムギターのミュート気味のカッティング。これが気に入って、しばらく真似していたこともある。

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2007年11月20日 (火)

個人教授

 ミシェル・ボワロン監督。ナタリー・ドロン、ルノー・ベルレー出演。1968年のフランス映画。

 これも先日、久し振りにTVで拝見。大した映画ではないけれど、フランシス・レイの音楽が良い。昔、さんざん耳にした主題歌。スキー場の場面でこの曲が流れるが、これを聴けばもう十分。物語の展開はどうでも良くなってしまう。確か、レイモン・ルフェーブル・オーケストラ(?)がドラムを効果的に使ってこの曲を演奏していたように記憶している。迫力のある連譜の刻みが見事だった。

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2007年11月18日 (日)

武士の一分

 先日、TVで「武士の一分」を見た。山田洋次監督、木村拓哉主演。興行的に大ヒットした06年の映画。

 細部にまで気を配った感のある映画。静かな展開だからちょっと眠くなってしまったが、まぁまぁかな。離縁された妻(檀れい)の行き場って何処だろうなんて余計な詮索をしたり、侍屋敷近くで遊ぶ子供等が不自然に見えたり、どうでも良い事が気になってしまったけれど…。そして、木村拓哉が「武士の一分」を口にした時は往年のヤクザ映画の最後に堪忍袋の緒を切る高倉健を思い出してしまった。理不尽な行為も度を過ぎると痛い目にあう。窮鼠却って猫を噛む。映画にとって、これは永遠のテーマかも知れないね。桃井かおりや笹野高史の脇が楽しめた。

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2007年11月 9日 (金)

転校生(1982年版)

 大林宣彦監督の尾道を舞台にした1982年版の「転校生」にワンショットの迫力あるシーンがある。

 小林聡美が「男」になり切って自転車のペダルをこぎながら商店街を突っ切り、その後に跨線橋を越える場面がそれ。遠くから必死にペダルをこぎながらやって来て、急勾配の跨線橋を一気に上り、下るカットなしの疾走シーン。観ている方が息切れしそうな場面だった。体力がないと務まらない。これを見て小林聡美のファンになってしまった。彼女が男の視点で自分の胸に手を当てて驚き、あるべき「男」の証拠を確認する場面のおかしさも良かった。

 「第三の男」のラストシーンで見せた女性の無表情、「カサブランカ」のラストシーンの憮然たる男の顔、いずれも個性的ながら典型的とも云える男女の心理。こうした世間一般が納得してしまう固定観念をうまく料理したのが「転校生」だったのかも知れない。既成事実には縛られてはいけない。もっと本質を見よ。そんなメッセージ。小林聡美の男っぷりがそう語っているようでもある。尾美としのりの女々しさも仮面を剥いだ男の本質だったとも云える。崇高なる伝統の終焉かね。

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2007年11月 8日 (木)

カサブランカ

 云わずと知れた1942年のアメリカ映画。ハンフリー・ボガート、イングリット・バーグマン主演。「君の瞳に乾杯」なんて台詞を堂々と口にするようなメロドラマだけれど、世界中に愛されている。国威発揚と云う背景があった由。

 この映画は過去を引き摺った男の純情物語に過ぎないけれど、男の頑なな意思が良いね。「第三の男」の対極かも知れない。気障な台詞も生きているし、男はかくあるべきと云うメッセージが溢れている。ラストシーンの警察署長との会話も純情な男同士と云う図式。男はかくあるべき。しかし、映画が範を示すようでは、世の中おしまいだねと云う見方もある。

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2007年11月 7日 (水)

第三の男

 キャロル・リード監督。1949年のイギリス映画。

 この映画はラストが強烈だった。かの名曲がバックに流れる中、男を一顧だにせず歩き去る女性の姿を見て、女って怖い存在だなと思ったものだ。やっぱり、男って純情なんだね。

 この最後のシーンがなかったら、大ヒットしなかったに違いない。世の男性諸君は、一筋縄ではいかない女性の強さを改めて感じ入ったに違いない。だから、不承不承でも賛辞を呈さざるを得なかったと思う。だから名作になったとも云えるね。

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2007年9月28日 (金)

スペース・カウボーイ

 2000年のアメリカ映画。クリント・イーストウッド監督・主演。トミー・リー・ジョーンズやドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナー等が共演。宇宙飛行士を目指した男たちの老いてからの奮戦記。アメリカ映画らしいご都合主義だけれど、いかにもイーストウッド映画と云った所だけれど、十分に楽しめる。CG多用はいかがなものかなと思うけれど…。

 最後の月面風景とバックに流れる「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」が鮮やか。やっぱり「月」からの連想で思い出した映画。

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2007年9月27日 (木)

満月 MR.MOONLIGHT

 1991年の日本映画。大森一樹監督。時任三郎、原田知世等出演。武士が現代にタイムスリップすると云う荒唐無稽な映画。タイトルバックでビートルズがカバーした「ミスター・ムーンライト」が流れ、ちょっと期待出来そう、と云う気持ちになるし、いきなり男女の喧嘩シーンも意表を突いていたけれど、まぁまぁ楽しめると云った程度だったかな。ありふれているけれど、時代のギャップが面白い。

 本日は満月。ふとこの映画を思い出した。単純な連想の次第。

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2007年8月27日 (月)

TVで若大将シリーズ拝見

 先週はNHKBSで加山雄三の「若大将」シリーズを放映していた。平日だから落ち着いて見られなかったけれど、「アルプスの若大将」と「レッツゴー!若大将」を何とか拝見出来た。懐かしの音楽を堪能。内容は無茶苦茶だけれど、議論無用、ご意見無用だろうな。素直に呆れていれば良い。昭和40年代前半の東京の風景が十分楽しめる。これだけで十分。穏やかな東京だった。

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2007年8月21日 (火)

NHKの永遠の若大将拝見

 日曜日夜、NHKBSの加山雄三特集番組を拝見。久し振りに「ブラック・サンド・ビーチ」を拝聴。嬉しかったね。実に懐かしかったし、感動的だった。特に、高見沢俊彦と加山雄三のアコースティック演奏にはビックリ。成程。こんな演奏もあったのね。新鮮な驚き。みのる君もやってみようかしら。などと思ってしまった。

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2007年8月12日 (日)

ランボー

 TVで「ランボー」拝見。1982年のアメリカ映画。テッド・コッチェフ監督。ご存知シルヴェスタ・スタローン主演。

 ランボーは3作とも観ているが、やはり、面白いのはこの第1作かな。事件の背景はベトナ戦争と保守的アメリカの典型的市民。双方の対立が軸となっているけれど、類型的。でも、深く考えてはいけない。映画は楽しめれば良いと云う視点で観ればまぁまぁの出来ばえ。この頃からヒーローは無茶苦茶強くなったような気がする。

 スタローンはいつも格好付け過ぎだね。ロッキーでは片手で腕立て伏せをやっていて、これは面白いと云うので、しばらく真似してみたけれど、長続きはしなかった。片手ではやっぱりキツかった。

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2007年7月30日 (月)

冒険者たち

 1967年のフランス映画。アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、ジョアンナ・シムカス出演。ロベール・アンリコ監督作品。

 先週はNHKBSでアラン・ドロン映画を特集していたが、週末、久々に「冒険者たち」をじっくりと拝見。みのる君お薦めの映画。以前も書いたことがあるけれど、ジョアンナ・シムカスの水着姿はやはり魅力的だった(このシーンばかりに気を取られている、なんて思われると心外だけれど)。男二人と女一人の友情物語でもあり、夢を失った者たちの新たな出発映画でもあり、中年男性と若い女の恋物語でもある。加えて印象的な音楽。あの旋律が心地良い。リノ・ヴァンチュラとアラン・ドロンの最後の会話も良かった。お互いの心理を短い言葉で言い尽くし、互いが理解する。そして、あっけないエンディング。やっぱり、映画はこうでなければ。

 あの莫大な資産は一体どうなるのだろうか。なんて、余計なことを心配してしまった。

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2007年7月29日 (日)

激突!

 TVでスティーブン・スピルバーグ監督の映画「激突!」(1971年製作)を見た。何度も見ているので、今更と云う感じだけれど、ついつい最後まで見てしまう。

 うっかり前の車をあおってはいけないな。毎回、そんな感想を持ってしまう映画。追い越されるは癪な方だから、話の展開は十分頷ける。執拗に追ってくるタンクローリーの気持ちも分かる。あんな巨大な車を操っていれば相手をからかう気にもなろう。みのる君もトラックを乗り回していたことがあるから、トラックの運転席から見下ろす視線やトラックの優位性がよく分かる。上り坂で悪戦苦闘するのも納得。

 タンクローリーを怪獣のように描く監督の冗談が面白い。窮鼠猫を噛む。とことん追い詰めてはいけない。そんなありふれた教訓映画と云う見方も出来る。無難な他愛のない映画だけれど、ついつい見てしまう。

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2007年7月18日 (水)

黄金の映画音楽館

 一昨日、NHKのBSで「黄金の映画音楽館」を放送した。嫌いではないので、ついつい一杯呑みながら見てしまった。

 紹介された映画音楽の大半は一度以上は見ていたけれど、いくつか未見があった(メロドラマね。改めて見たいとも思わなかったけれど)。予告編付きもグッドアイデア。ただ、豪華な顔ぶれの歌手を揃えていたけれど、若干、迫力不足、貫禄不足だったかな。歌手の顔なんかより、その映画のワンシーンを見たかった。

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2007年7月 7日 (土)

フレンチ・コネクション

 1971年のアメリカ映画。ウィリアム・フリードキン監督。ジーン・ハックマンがあくの強い「ポパイ」とあだ名されるドイル刑事役を演じている。ロイ・シャイダーがその相棒役。

 地下鉄に乗って逃げる殺し屋を追って、ジーン・ハックマンが車で追いかけるシーンは圧巻だった。乱暴なシーンだけれど、しばし画面に釘付け。ラストの銃声が余韻を残したね。たっぷり映画の魅力を堪能出来る。アクション映画の苦手な人には、ちょっときついかな。「俺たちに明日はない」でチョロチョロ顔を出していたジーン・ハックマン。後に、「ポセイドン・アドベンチャー」で人助けに人肌脱ぐとは思わなかった。

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2007年7月 3日 (火)

夜の大捜査線

 1967年のアメリ映画。久し振りにTVで拝見した。アメリカが抱える人種差別問題を真正面から取り上げ、アカデミー賞作品賞や主演男優賞(ロッド・スタイガー)他を受賞している。

 「暴力教室」の生徒だったシドニー・ポワチエの後日譚と云っても良いかも知れない。そんな少年時代の面影を残していた刑事役。ロッド・スタイガーの田舎署長役も憎々しくて宜しい。

 熱帯夜の空気が画面から溢れてくるような暑苦しい映画だっただけれど、ラストで一気にさわやかになる。これも映画の面白さだろうね。

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2007年6月16日 (土)

レッド・オクトーバーを追え!

 1990年製作のアメリカ映画。監督はジョン・マクティアナン。主演はご存知ショーン・コネリー。冷戦時代のソ連とアメリカの緊迫感あふれる駆け引きが実に面白い。

 ジェームズ・ボンド時代の女好きのスパイだったショーン・コネリーが渋い老艦長となっている。年齢を刻むとはこう云うことだ、と云わんばかり。大したもんだ。時々ジェームズ・ボンド時代の印象が垣間見えるが、全く自然。「史上最大の作戦」でほんの脇役で顔を見せたショーン・コネリーの茶目っ気ぶりは老いても健在だった。アメリカCIAの情報分析官ジャック・ライアン(主役)の分析力が眉唾的だけれど、いかにもアメリカ映画で許容範囲かな。快哉。

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2007年6月14日 (木)

サザエさんのジャンケン

 ささやかな楽しみの一つ。TV「サザエさん」の最後に流れるジャンケン勝負。勝った、負けたで一喜一憂している。勝つ秘訣とか何とか細かいことは考えない。条件反射的に勝負する。アニメはほとんど見ないで(たまには見るけれど)、最後のジャンケンの時だけチャンネルを回しているから、失礼かも知れないね。勿論、毎週真剣勝負している訳ではない。たまたま時間が空いている時の勝負。勝率は6割を超えているね。

 「サザエさん」に肩を入れたり、持ったり、貸したりしないけれど、やはり、ジャンケンに勝てば肩を張るし、負ければ肩を落とし、アイコなら肩をすぼめる。肩の凝らないささやかな楽しみ。

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2007年6月13日 (水)

オーケストラの少女

 ヘンリー・コスター監督。1937年。子役はディアナ・ダービン。

 ちょっと古い映画だが、ほのぼのコメディ。一見の価値はある。当時大ヒットした作品。何と云っても子役のディアナ・ダービンの活躍ぶりが楽しい。失業中の楽団員の父や仲間たちとオーケストラを結成して、大成功に導くお話。フィラデルフィア管弦楽団の指揮者レオポルド・ストコフスキーも出演。アメリカ不況時代にあって、元気付けるような映画だったみたい。素直に楽しむ映画だろうね。

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2007年6月12日 (火)

リオ・ブラボー

 ハワード・ホークス監督。1959年のアメリカ映画。ジョン・ウェインとディーン・マーティン、リッキー・ネルソン、ウォルター・ブレナン等が出演の痛快西部劇。

 ジョン・ウェインが格好良すぎる。ディーン・マーティンの腑抜けぶりも見事。ウォルター・ブレナンも名脇役。数ある西部劇の中で、最高傑作の一つだろう。元気の出る映画でもある。やっぱり映画はこうでなくてはと云う典型。難癖無用。家族揃って楽しめる映画。

 「皆殺しの歌」と云う不気味なタイトルの音楽が流れるが、これが何とも云えず哀愁を帯びた名曲。ハラハラドキドキの緊張感を高めてくれる。昔はよく聴いていた。みのる君一推しの西部劇。西部劇を語る上で欠かせない映画の一本。

 女に不器用なジョン・ウェインだが、この映画でもだらしない。でも、それが彼の持ち味だ。みのる君は共感を覚えたもんだ。

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2007年6月10日 (日)

真昼の決闘と大脱走と草枕

 ゲイリー・クーパー主演、ハワード・ホークス監督のアメリカ映画。1952年製作。ハワード・ホークスが痛烈なメッセージを託した西部劇。音楽(ハイ・ヌーン)があまりに有名。

 悪に立ち向かう孤独なゲイリー・クーパーの苦渋が画面一杯に溢れている。「傍観者」と云う映画館の観客に向かって、傍観者を決め込む諸君、それでは何の解決にもならんぞ。監督のメッセージがストレートに伝わってくる。決闘が社会常識かい、他に選択肢はないの、などと云ってはいけない。男は逃げてはあかん。正義は貫かなければいけない。静かに物語は進むが、臆病風に吹かれた傍観者達への強烈な批判が重苦しい。

 町の人々は当てにならないと云えば、映画「大脱走」の終盤、デヴィッド・マッカラムが乗降客のあふれる駅のホームを人込みに紛れて逃げる中、ナチスが銃を構えて「伏せろ!」と叫ぶと、人々が一斉に伏せてしまうシーンがあった。人込みが盾になっていれば逃げられる。混雑は逃げる者や犯罪者には好都合と思われるが、号令一下で人々が伏せてしまうと、逃げる者だけが浮き上がる。このシーンを見て、混雑は関係ない、人々は当てにならないと感じ入ったが、「真昼の決闘」での傍観者批判に通じるね。

 困っている人を助けないのか。ハワード・ホークスのメッセージは分かるが、こっちだって生活がかかっているんだ。人様の問題に首を突っ込んでいられるか。と云う議論だってある。

 漱石の「草枕」の冒頭、「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい」と云った真理が「真昼の決闘」に錯綜している。

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2007年6月 9日 (土)

アルゴ探検隊の大冒険

 1963年のイギリス・アメリカの特撮映画。監督はドン・チャフィ、レイ・ハリーハウゼン(特撮)。ギリシア神話から題を取っている。

 骸骨が土の中から次々と這い出て来て、黄金の毛皮を取りに来たアルゴ探検隊に襲いかかる。映画館で見た時、度肝を抜かれてしまった。骸骨戦士と一戦を交えるなんてまさに不毛の戦い。慄然とするが、余計な不安は不要。十分に楽しめる映画。特撮映画の傑作の部類だろうな。近頃のCGとは一線を画している。職人業の極致。こう云う冒険譚は子供たちに見せた方がよろしい。TVゲームなんかよりよっぽど想像力を養えるぞ。

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2007年6月 7日 (木)

死刑台のエレベーター

 ルイ・マル監督デビュー作。1957年のフランス映画。モーリス・ロネとジャンヌ・モロー出演。サスペンス映画の傑作の部類だろうね。マイルス・デイヴィスの音楽が画面にぴったりと合っていた。

 エレベーターに閉じ込められたモーリス・ロネの焦りの表情と、そうとは知らず夜の街をさまよいながら待ち続けるジャンヌ・モローの焦燥と猜疑の交錯する表情も印象的だった。ところで、ハラハラドキドキの緊張感たっぷりの所で、いきなり幼い女の子がジャンヌ・モローに声をかけてくるとは思わなかった。あまりに意表を突いていた。深夜、女の子が一人で街を歩くと云う設定なんてありかよ。それともそう云うシチュエーションはありきたりなの。初めてこの映画を観た時は、この肩透かしにあって驚いてしまった。ルイ・マル25歳の感性かね。さすが、ヌーヴェルヴァーグ。

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2007年6月 3日 (日)

殯の森

 カンヌ映画祭でグランプリを受賞した河瀬直美監督の「殯の森」をNHKハイビジョンで見た。みのる君が話題作を見るなんて珍しいが、カミサンが見たがっていたので、しぶしぶお付き合いした次第。

 静かな映画。これがグランプかなと思った。もう少しダイナミックな展開を期待していたけれど、何の根拠もなくそんなことを考える方が間違っていたな。瑞々しい森から始まり、男女二人が迷い込んだ暗い森の中で終わる。死者への鎮魂か…。

 台詞が聞き取りづらかった。昔の黒澤映画を見ているような。一点、夜の静謐な池が出てきたが、水面に星(多分、星だったと思う)が写っていた。夜空の星は簡単にはフィルムには焼き付かない。長時間の露出では静止画になってしまうし、高感度では画面が粗くなってしまう。こりゃCGじゃん。そう思った途端に、興味が半減してしまった。思い違いだったかもしれないけれど、ちょっとガッカリ。あえて星を出す必要もない。水面の波紋で十分だった。

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2007年6月 2日 (土)

男はつらいよ知床慕情

 三船敏郎が渋い獣医役で出演。1987年。シリーズ38作目。

 渥美清をボロ車に乗せるシーンの三船のぶっきら棒が良かった。年を重ねると、こう云う役がふさわしい。

 「七人の侍」で野盗におどけて見せた軽薄さや、「用心棒」の時の「切られると痛いぜ」と相手を牽制するシーンでの沈着ぶり、「椿三十郎」のラストで加山雄三らを叱咤した際の苦渋の表情等々、それまでの彼の役者人生全てが凝縮された、渥美清に向かって「早く乗れ、車がエンコしてしまう」と云う三船の一言。この一言で十分。三船の貫禄をまざまざとみせつけてくれた。さすが山田洋次監督だね。三船敏郎にふさわしい台詞を準備していたんだね、と感激した覚えがある。

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2007年6月 1日 (金)

1941

 スティーヴン・スピルバーグ監督。1979年。アホ臭い映画。スピルバーグもこんな反戦映画を作っていたと云う程度。特筆すべきは、三船敏郎の大真面目な潜水艦の司令官。やっぱり三船敏郎はぶっきら棒だったが、よくこんな映画に出演する気になったなと思う。「七人の侍」から四半世紀。野武士相手に果敢に戦った単純明快な菊千代の変貌ぶりにしばし唖然としたが、これも時代の趨勢かな。

 「1941」はスピルバーグ監督、脚本はロバート・ゼメキス(バック・トゥ・ザ・フューチャーの監督)、ジョン・ミリアスが製作総指揮を受け持っているのに、この映画は散々だったみたい。あまりにアホらしいタコメディで、あくが強すぎたのだろうな。世界のミフネも形無し。

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2007年5月31日 (木)

レッド・サン

 三船敏郎、チャールズ・ブロンソン、アラン・ドロンの日米仏三大スターの揃い踏みの西部劇。監督は「007危機一発(ロシアより愛をこめて)」のテレンス・ヤング。1971年のフランス映画。音楽は「アラビアのロレンス」や「史上最大の作戦」、「ダンケルク」のモーリス・ジャール。

 鳴物入りながら、外国から見たサムライの威厳を楽しめる程度。でも、三船敏郎は頑張っていた。この映画もめったにTVで放映しない。TV放映の基準がどうなっているか知らないが、TV局には選択眼をもった人はいないのかね。寂しい限り。それとも、一般受けしないからなの。そんなことはない。三船敏郎の大奮闘は賞賛に値するぜ。先生のぶっきら棒は毎度のことながら、当時、世界を相手に堂々と日本人の威厳をみせつけた三船は立派である。

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2007年5月30日 (水)

太平洋の地獄

 ジョン・ブアマン監督。1968年。三船敏郎とリー・マービンの二人しか出てこない映画。異色と云えば異色の映画。

 地方の映画館でこの映画を観たが、同時上映が中村錦之助の「祇園祭」。記憶に残ったのは、「太平洋の地獄」であり、「祇園祭」は全く覚えていない。きっと、リー・マービンと三船敏郎が絶海の孤島で死闘を繰り広げるシチュエーションに圧倒されたからだろうな。「祇園祭」にも三船が出演していたはずだが、きれいに忘れている。

 「太平洋の地獄」はTVで放映されたかしら。ずっと気にかけているけれど、未だかつてTVで観た記憶がない。荒唐無稽ながら、孤島に取り残された日米の兵士が戦う設定がユニークだった。三船敏郎の相変わらずのぶっきら棒さが良かった。こう云う地味な映画もTVで流してほしいね。

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2007年5月18日 (金)

関の弥太っぺ

 1963年の東映映画。山下耕作監督。主演は中村錦之助。十朱幸代が「お小夜」役。

 この映画は日本映画では傑作の部類だと思う。特に錦之助の変貌ぶり(映画の中での)が、ちょっと東映調で大袈裟過ぎるけれどお見事だった。「一心太助」の粋な江戸っ子振りと対照的なニヒルなヤクザを熱演。

 お小夜と垣根越しで会話するあの感動的なシーンは涙なくして見られない。お涙頂戴映画と云ってしまえばそれまでだが、こうした情緒たっぷりの映画も時には人を幸せにしてくれる。木村功が森介と云う敵役を演じているが、これも憎たらしい敵としてなかなかの好演。

 同じ年の錦之助の作品に「真田風雲録」がある。この映画のラストで錦之助が仲間との再会を期待する台詞を吐いているが、「関の弥太っぺ」の垣根越しの台詞と通じるところがある。嫌な事は忘れることだ、明日はきっと晴れるだろう。心にしみる台詞だったね。貴重な名作。

 1963年の東映映画には「関の弥太っぺ」や「真田風雲録」と云った名作の他に、工藤栄一監督の「十三人の刺客」と云う、これまた渋い異色作もあった。ちょうど、東映がチャンバラ映画から任侠映画に移り変わっていく過渡期に咲いた徒花だったかも知れない。

 加戸敏監督の「関の弥太っぺ」(大映:1959年)もある。長谷川一夫が弥太っぺを演じ、勝新太郎と中村玉緒がそれぞれ森介とお小夜を演じているが、イマイチだったね。長谷川一夫では美男子過ぎる。錦之助の気迫には勝てっこない。

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2007年5月15日 (火)

明日に向かって撃て!

 ジョージ・ロ・ヒル監督。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォード、キャサリン・ロス主演。1969年。

 この邦題は誰が付けたのだろう。実に的を射たタイトル。原題は「ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド」。実在の銀行強盗団の話だから、描き方によっては悲惨な結末になるはずだ。悪は許されるはずがないし、それを認めてはいけない。しかし、この映画の銀行強盗は愛すべき人物となって登場する。映画の魔力だろうな。

 なんと云ってもラストのストップモーションが素晴しい。二人の銀行強盗の最期。その先に何があるのか。激しい銃撃の音ばかりが響く。撃たれるシーンを見せないで、「明日に向かって撃て!」とばかりに表に飛び出した二人が、ストップモーションとなって時間が停止し、どんどん小さくなっていく。こんなラストの描き方もあったのか。深い余韻。感動的だったな。同年製作の「イージー・ライダー」のあっけない無残なラストとは全く対象的。

 当時、飛ぶ鳥を落とす勢いのバート・バカラックが音楽担当。「雨にぬれても」が流れる中、ポール・ニューマンとキャサリン・ロスが自転車で戯れる。二人乗りなのに、あんな軽やかに自転車を操れるのだろうか。映画館で見た時は、そっちに気を取られてしまった程。体力勝負ではアメリカ人に負けてしまうな。そんな感想を抱いたものさ。このエピソードシーンがなければ、アカデミー賞は取れなかったかも知れない。傑作となった所以のシーンだと思う。映画には、こうしたエピソードが必要だね。

 男2人に女1人の映画では、「明日に向かって撃て!」の少し前の1967年、アラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラ、ジョアンナ・シムカス主演の「冒険者たち」があった。男二人が一人の女にからむストイックな三角関係って、緊張感がある。そう云えば、挿入歌の「愛しのレティシア」が好きで、ギターでコピーしてよく弾いていたものだった。

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2007年4月29日 (日)

駅馬車

 アメリカの傑作映画の一つ。1939年。駅馬車に乗り合わせて人々の人間模様は、後のパニック映画の原型とも云えるだろうな。モニュメントバレーの荒涼とした風景がこの映画にピッタリだった。群像劇としても十分に楽しめる。ウィンチェスター銃を構えるジョン・ウェインが実に格好良い。アパッチとの壮絶な戦いが圧巻。

Photo_36 手元にある昭和15年(1940)6月1日号の「キネマ旬報」(定価30銭)を見ていたら、筈見恒夫、双葉十三郎、内田岐三雄、清水千代太の各氏の駅馬車合評が掲載されていた。その中で、傑作であることは全員一致の意見ながら、内田氏は「この映画はアメリカでなくては絶対に出来ないけれども、アメリカの観客がもう少しレベルが高かったら、これ以上いい映画になれたろう」と評している。いささか乱暴な意見だけれど、それだけ完成度の高い映画だったと云える。最近では差別問題が先行してしまって、TV放映を控えているのかね、なかなか見る機会がない。差別を意識してしまい、純粋に映画を楽しめない人たちもいるみたい。悲しいね。写真は「キネマ旬報」の広告頁。ご参考まで。「ジオン・フォード」にご注目を。

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2007年4月 7日 (土)

鉄道員

 久し振りにピエトロ・ジェルミ監督の「鉄道員」を見た。1956年。やはり、名作は良いね。ラスト近く、クリスマスパーティが終わった後、後片付けに追われる母親の幸せに満ちた表情が実に素晴しい。ラストシーンの純真な子供の表情も良かった。今時の子供には見られないだろう無垢な顔。戦後イタリア映画の傑作。こうした名作は今の子供たちに積極的に見せた方が良い。

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2007年4月 2日 (月)

映画教育

 親父殿が残した古い映画雑誌を読んでいたら、面白い投稿を目にした。昭和16年6月発行の「映画評論」(発刊6号目)に、竹内時男理学博士(東工大の教授だったみたい)が、「映画教育」と題して、立体映画の普及を唱えている。「映画教育を数学に応用しようという企ても某方面にあることを最近に聞いた」と云う出だしで、「数学映画として最も有効な部分は、立体幾何学に属するものであろう。立体幾何学は立体映画ではじめて会得もされよう」と、立体映画のメリットを書いている。以下、抜粋。

 立体映画は、あの青、赤二色式のものがあるが、それよりは、東京工大の星野助教授考案のものが黒、白色で宜しかろう。すでに、種々の立体模型の映写がなされているが、立体感が出るので、大いに愉しい。三角錘、円錐、その他正多面体の諸性質が充分に納得出来よう。私は立体映画は数学教科に最も適当せりと主張するもである。
 科学教育のどの部門よりも、数学教科に映画を応用することは、とかく無味乾燥になりがちの斯学に色彩を与え、我国数学の普及に大いに役立つであろうと思う。ねがわくは、速やかにかかる時機のきたらんことを望む。しかして立体幾何学から更に進展して、結晶物、理学、空間論上の教授にも、即ち高等科学教育にも、映画の応用を拡張したいと思う。 (原文は全て旧字体)

 堂々たる持論展開。昭和16年と云えば太平洋戦争開戦の年。こうした時代でも立体映画の教育論を展開出来たのかと思うと驚異。掲載した雑誌も凄い。まだまだ時代は鷹揚だったのだろうね。

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2007年3月31日 (土)

眼下の敵

 ロバート・ミッチャム主演。1957年。ディック・パウエル監督。
 クルト・ユルゲンスとの駆け引きが見せ場。映画はこうでなければ面白くないと云う典型的な描き方。十分に楽しめた。駆逐艦の船長、ロバート・ミッチャムに対する部下の見方が変化していく様子も、いかにもアメリカ映画らしい。けれど、部下は上司をどのように見ているのか、上司たる者心した方が宜しい。この映画でも学べるかと思う。

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2007年3月30日 (金)

兵隊やくざ

 勝新太郎と云えば「兵隊やくざ」と「座頭市」、「悪名」。破天荒な点では田村高廣と共演した「兵隊やくざ」だろうね。第一作は増村保造監督。1965年。滅多にTVでは放映されない。実に愉快痛快な映画だけれど、何故、放映しないのだろうか。内容が内容だから難しいかも知れない…。なにしろ規律破りの兵隊さんのお話だから。

 しかし、作られた当時の戦争観を知る上で貴重な材料だ。軍隊の陰湿な体罰。戦争経験者ならば誰でも経験したであろう理不尽さが描かれている。戦争を扱いながら画面が綺麗過ぎる最近の日本映画と比較すると面白い。奇麗事では済まされない凄惨さをモノクロでさりげなく、しかも諧謔的に描いている。往復ビンタの嵐や罵詈雑言が飛び交い女郎屋通いまで出てくれば、良識ある人々は顔をしかめるに違いないだろうが、無茶苦茶が日常と云う「戦争」に比べれば、まだまだ他愛ない娯楽映画。反省材料としても、製作当時の日本人が抱いていた戦争観を考える上でも貴重な作品になっている。

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2007年3月28日 (水)

幕末太陽傳

 川島雄三監督。フランキー堺主演。1957年。石原裕次郎が豪胆な勤皇の志士役で出演している(ちょっと似合わなかったかな)。

 フランキー堺が良かった。颯爽と羽織を羽織る場面があって、思わず声をかけたくなってしまう。お見事。病気持ちの陰ある役柄がピッタリだった。

 裕次郎の高杉晋作はイマイチ。どうも太陽族に見えてしまう。早口の会話がいかにも日活映画らしかった。

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2007年3月26日 (月)

カルメン故郷に帰る

 木下恵介監督。1951年。
 日本初の総天然色映画としても有名だけれど、敗戦後の日本の地方風景が楽しめる。見渡す限り何もない浅間山の景色。今ではすっかり観光一色みたいになっている浅間山周辺だが、フィルムに焼き付けられた当時の浅間山の雄大な高原風景を見るだけでも価値がある。運動会でのオルガン演奏(何となく場違いの感もあったけれど)や子供等の表情、更に「芸術」を連発するストリッパーの純粋さや利害の交錯する人々の駆け引き等、のんびりした映画ながら、ほのぼの感が溢れている。

 この前、TVで山田洋次監督の「馬鹿が戦車でやって来る」(1964)を放送していた。60年代半ばながら、まだまだ地方には戦後の日本風景が残っていた(舞台は想像の産物だろうけれど…)。消費社会が日本中を席捲する前、現状を精一杯生きている人々が躍動していた。ハナ肇の独特の笑いも懐かしかった。この映画を見ていたら、何故だか、「カルメン故郷に帰る」を思い出してしまった…。多分、風景に触発されたのだろうな。

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2007年3月 9日 (金)

テレビ局は傲慢?

 バラエティ番組等で、時に「危険ですから決してまねをしないでください」と云った類いのテロップが出る。先日もてんぷら油に氷を落とすとどんなに危険なのかを紹介する際に、危険を警告するテロップが流れていた。

 この警告文は一体何を意味しているのだろうか。テレビ局は危険を警告するテロップを免罪符と思っているのだろうか。「真似るな」と警告しているのだから、真似る方が悪いとでも云うつもりなのだろうか。万一誰かが真似をしてケガをする、そしてテレビ局を訴える、そうなった時、テレビ局はどう対応するのだろうか。被害者がたまたまテロップを見ていなかったと云えば、テレビ局は損害を弁償するだろうか。それとも、あくまで事前警告で押し通すのだろうか。余計なことだけれど気になってしまう。

 テロップを流すだけで事が足りると思っているのであれば、いかがなものかと思ってしまう。ちょっと傲慢過ぎないか。

 「よい子は決してマネをしないでね」と云ったテロップも噴飯物で、悪い子は真似ても良いのか。良い子ってどんな子供を指すのか。などと思ってしまう。そもそも真似られると危険なことを放送して良いのか。社会的使命感とは裏腹で危険な行為をテロップ一つで済まそうなんて、いささか乱暴過ぎないか。

 ドラマの最後にはいちいちフィクションを明示したり、危険には警告文で注意を喚起したり、念の入った気配りみたいだけれど、視聴者を馬鹿にしているような気がしてならない。思い過ごしかしら…。

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2007年3月 6日 (火)

椿三十郎

Photo_26 我が家の椿。

ちょっと前まで、我が家は椿屋敷みたいに椿が咲いていた。

 椿と云えば、「椿三十郎」を連想する。黒澤明監督。62年。黒澤作品の中では「七人の侍」に次いで好きな映画。三船敏郎のはまり役だろうな。あまりに強すぎるのが嘘っぽいけれど、「用心棒」での囚われの身を知る者には強さに説得力がある。伊藤雄之助や入江たか子、小林桂樹の暢気加減も好いアクセント。悪党共が、椿が合図と云う三船敏郎の示唆に慌てふためくシーンは痛快だった。映画はこうでなくては。我が家の椿が咲き乱れる頃はこのシーンを思い出す。

 先日、TVで「雨あがる」を観た。三船史郎演じる永井和泉守重明は、父三船敏郎を彷彿とさせていた。と云うより、ちょっと不器用な磊落ぶりは親父そっくりの演技。寺尾聡の歩きっぷり(こぶしを握って歩く)は椿三十郎そっくりだし、「雨あがる」は黒澤明へのオマージュか。脇を固めた松村達雄や井川比佐志も良い味を出していた。

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2007年2月22日 (木)

知りすぎていた男

 ヒッチコック監督。1956年。劇中、ドリス・デイが歌う「ケ・セラ・セラ」がとみに有名。ピアノの弾き語りで、誘拐された子供に届くような大きな声で熱唱するシーンは、何度観ても感動的。カメラアングルも良い。部屋から廊下、階段とカメラが移動する。ドリス・デイの歌声が徐々に小さくなっていく。やがて、子供が監禁されている部屋にカメラが入る。子供が母親の声に気付く。この辺の緊張感は、さすがにヒッチコック。

 「裏窓」のジェームズ・スチュアートも良かった。ドリス・デイは「カラミティ・ジェーン」の男勝りの方がお似合いだけれど、子供を捜し回る母親役も好演。オーケストラのシンバルを打ち鳴らす瞬間のドリス・デイの表情。観ている者も同じような顔になってしまう。とにかく、全編に心地良い緊張感とユーモアの漂う映画。映画はこうでなければ。

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2007年2月21日 (水)

2001年宇宙の旅

 最近TVで放映されていた。久し振りに拝見。やはり良く出来た映画だと思う。面白いね。今から40年位前の作品(1968年)ながら、古さを感じない。今時のCG映画よりよっぽど画面が引き締まっている。

 この映画の見どころは何が何だか分からないところにあるんだろうね。公開当時から解釈をめぐって議論百出だった。さまざまな解釈が出てくると云うことは、つまり誰もが納得出来なかったと云うことだろうね。とにかくラストが無茶苦茶だった。混乱するわ。だから、あえて皆が解釈を試みようとする訳だ。混乱回避さ。自分を納得させなければ納まらない。

 ご存知のように、映画の導入部は人類の夜明け。人類が道具を獲得するまでを、音楽にリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」を暗示的に使って描いている。人間は個では生きていけない。群れをなして外敵と戦う。更に道具を発明して進化を遂げる。常に「水」の確保が最重要課題。水がなければ生きられない。水辺に群れをなす人類。手には道具が不可欠。

 ニーチェの「永劫回帰」~世界は永劫くりかえす~思想を著した「ツァラトゥストラはかく語りき」をテーマにした交響詩をバック音楽に使っているから、映画も永劫回帰がベースになっているのだろうな(多分)。道具を獲得した猿人が道具を空中に放る。それが、宇宙船となって未来が現出する。鮮やかな場面転換だった。

 人類は、新たにコンピュータと云う道具を獲得する。しかし、道具自体が意志を持った時、人類はどうなるのだろうか。そこに永劫回帰思想が頭をもたげる。世界は再び人類創生時代に回帰する…。だから、「ツァラトゥストラ」でなければならない。ラストに現れる胎児。まさに回帰現象(怪奇現象に近かったね)。奇想天外なラストの光の洪水は、観客と一緒に回帰を体験しようと云うキューブリック監督のお遊びだったかも知れない。

 人類は英知をもって進化してきた。英知の象徴として「モノリス」が屹立する。「モノリス」は見方によっては「神」なのかも知れない。「モノリス」の出現と道具の獲得が呼応しているから、多分、英知なのだろうな。では、コンピュータが進化するとどうなるのだろう。木星に現れた「モノリス」。それが監督の問いかけだろう。一体、コンピュータの先にはどんな道具があるのだろうか。人類はどこへ向かうのだろうか。それとも人類は無に帰す? 否、否、破壊の後には秩序が訪れる。だから、やがてはスタート地点に戻るだろう…。そう云った監督のメッセージだったかも知れない。永劫回帰。輪廻転生みたいなものかな。

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2007年2月12日 (月)

フライトプラン

 TVで「フライトプラン」(2005年:アメリカ)を見た。ジョディ・フォスター主演。飛行機の中で娘が行方不明になると云う設定が面白い。途中から演出が「妄想」ではないかと云う視点に変わっていく。見ている方も妄想じゃないのと云う気持ちになってしまう演出。半信半疑状態で最後まで見てしまった。いきなり民族問題が出てきた時はちょっと興ざめ。それも中途半端な扱い。本筋とは関係ないだろう。最後は和解だろうな、と思っていたら、案の定、さりげなく問題を処理していた。高度一万㍍って寒いだろうな、と余計な心配もしたけれど、ついついラストまで見てしまった。

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2007年1月28日 (日)

アウトブレイクとアンドロメダ

 「アウトブレイク」(1995年)は、国家陰謀が背景にある映画。ダスティン・ホフマン主演。ドナルド・サザーランドの悪役ぶりは相変わらず。ウイルス感染の恐怖も見せ場。最初から最後まで緊迫するシーンが続き十分に楽しめる映画。ヘリコプターが戦闘機の進路を塞ぐ場面は、おい、おい、本当かいね、と云った展開、加えて情に訴えるシーンが続き、ちょっと興醒めするけれど、まぁ、良し、細かいことは抜き。たっぷり伝染病の怖さを味わえる。

 それにしても、ドナルド・サザーランドの怪物ぶりは迫力があるね。

 細菌を扱った映画に、「アンドロメダ」(1971年)と云う地味な作品がある。監督は、あのロバート・ワイズ。汚染された町の描写なんかハラハラドキドキ、臨場感たっぷり。そこそこ面白かったけれど、赤ん坊と酔っ払いの老人だけが感染していなかったと云う状況から導き出された結論にガッカリした覚えがある。

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2007年1月25日 (木)

チャイナ・シンドローム

 これも「カプリコン・1」と同様、国家的陰謀の怖さを描いた映画。1979年公開。

 あの「バーバレラ」のジェーン・フォンダがすっかり変身してニュースキャスターを演じている。娯楽映画だけれど、原発事故の恐怖を見せつけられる。ちょうど、スリーマイル島の原発事故の直後の公開だった為、評判を呼んだ映画。ジャック・レモンも良かった。アメリカって堂々とこう云う映画も作るから大したもんだと思う。

 みのる君は、ジェーン・フォンダが出演しているからと云う単純な動機で、何の予備知識もなく観た次第。浅はかだったかな。

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2007年1月22日 (月)

カプリコン・1

 1977年の映画。監督はピーター・ハイアムズ。アメリカNASAの人類初の火星探査と云う国家事業が、実はインチキだったと云うサスペンス。結構楽しめた。

 火星探査機が地球に戻る際に人工衛星が燃え尽きてしまい、乗組員全員死亡。国家の英雄として華々しい葬儀が行われるが、そこへ陰謀を暴いた記者と死亡とされた当の本人が無事に戻ってくるラスト。いかにもアメリカ的だけれど、案外現実感があった。さもありなん。妙に納得出来る展開。

 娯楽映画だけれど、問題提起を含んでいる。国家の陰謀を扱った映画って怖いね。大義が先行すると個人はひとたまりもない。

 めったにTVではやらないのが残念。これも陰謀か。

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2007年1月20日 (土)

007危機一発

 007シリーズでは一番の傑作だろうね。最近の「カジノロワイヤル」を始め、ピアース・ブロスナンのボンドは観ていないので断言は乱暴だろうけれど、恐らく、きっとシリーズの中では「危機一発」が最高に違いない。映画評論家の水野晴郎氏がタイトルを考えたそうだが、大したもんだ。「ロシアより愛をこめて」なんて原題通りでは軟弱極まりない。

 列車内でのボンドとロバート・ショウの乱闘シーンが圧巻。狭い車内でボンドが悪漢と苦戦する所は見もの。ロバート・ショウは後に「ジョーズ」でクセのある漁師を演じているけれど、ボンドとの派手な立ち回りがお似合いだ。そう云えば、この乱闘シーンだったと思うけれど、ボンドの髪が乱れてしまって、当時、あれはカツラかと云った噂も流れた。

 一つ難点を云えば、ボンドがヘリコプターに襲われるシーン。同じショットを2度も使っている。編集のミスなのかな。ちょっとガッカリしたのを覚えている。

  「危機一発」ではボンドの人間臭さが残っていたけれど、この映画の後、一作毎にボンドはどんどん超人化し現実離れしていった。宇宙空間にまで活躍の場を広げるなんて、もうマンガの世界。その辺りから、みのる君はボンド映画に興味を失ってしまった。

 ボンドが愛用していた小道具満載のアタッシュケース。みのる君はこれに憧れてね。バック好きになったのもこの映画の所為と云える。後年、アタッシュケースを買って一時は有頂天になっていた。

 ちなみに、ボンドの亜流だけれど、トム・アダムス主演の「殺しの免許証(ライセンス)」が意外に可笑しくて楽しめた。もう一つ、あのジェームズ・コバーン主演の「電撃フリントGO!GO作戦」もアホらしさ一杯で楽しめた。この時期、ボンドの向こうを張ったスパイが続出。世界中がスパイだらけだった。ロバート・ヴォーンの「ナポレオン・ソロ」もTVで頑張っていたね。あのロバート・ヴォーンが「ブリット」で上院議員になろうとは思わなかった。「荒野の七人」で影の薄い優男だったのが、アッと云う間にスパイから上院議員にまで昇りつめた次第で、アメリカって凄いな。役者って偉いな。と思ったものさ。

 親父殿と一緒に見に行った思い出の映画でもあり、「危機一発」には殊更思い入れがある。

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2007年1月14日 (日)

華麗なる賭け

 スティーブ・マックィーン主演の映画。主題歌「風のささやき」が大ヒットしているので、大方ご存知でしょうね。この映画が素晴らしかったのはファーストシーン。複数の映像を同時に見せると云う手法で、実に斬新な映像表現だった。今もって新鮮さは失われていない。映画の中身はどうってこともなかったけれど、緊張感があったね。フェイ・ダナウエイとのキスシーンはちょっと長すぎたかな。

 映画って(テレビドラマも同じだけれど)、ファーストシーンでほぼ良し悪しが決まってしまう。だからファーストシーンが一番の楽しみ。初めを見損ねると、もう気分を損ねてしまって、見る気力がなくなってしまう。そう云う意味で「華麗なる賭け」のスタートは十分に見ごたえがあった。スティーブ・マックィーンの紳士然は似合わない気もしたけれど、冷静に指示を出していくシーンはハラハラドキドキ感一杯だった。

 最近の映画(映画館には行かずテレビ鑑賞だけれど)では、うれしくなるような素敵な出だしって、まず見かけなくなったな(あまり見ていないから偏見だけれど)。

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2006年12月25日 (月)

クリスマス映画といえば…

 クリスマスと云えば、何故か「五つの銅貨」を思い出す。「ホワイト・クリスマス」も良いけれど、みのる君的には前者だね。家族が安心して見られる映画だ。クリスマスは家族揃って楽しめる映画が一番だろうな。

 それから「ホーム・アローン」か「ダイ・ハード」を思い浮かべる。つい先日、TVで「ホーム・アローン」を放映していた。やっぱり、この時期にぴったりかな。つい見てしまった。「ダイ・ハード」は二作目の方が面白かった(主人公がタフ過ぎるけれど映画だからな)。季節に向いた映画ってあるんだろうな。

 昔は、師走と云えば「忠臣蔵」だったけれど、近頃はこうした国民的映画ってなくなったね。

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2006年12月23日 (土)

バーバレラ

 ジェーン・フォンダ主演のエロチックな(だけの)映画(1968年)。まさか、後年彼女が反戦運動に身を投じるとは思わなかった。

 単純に楽しめる映画。こんな映画を好きだなんて、と品格を疑われかねない。とにかくアホな映画。愛の交歓では呆れてしまう程の馬鹿馬鹿しさ。あのジェーン・フォンダが真顔で演じている。必見物。奇想天外が苦手な人には不向きだろうな。こう云う破廉恥な映画って好きだな。

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2006年12月22日 (金)