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笠嶋はいづこ

 仙台にも桜が咲き始めた頃、用事があってカミサンと仙台に一泊した。その翌日、折角だからのんびり帰ろう。地図を見ると名取市に藤原実方の墓があるらしいので立ち寄ってみよう。勿論、カミサンに異議は無い。早速、実方の墓を探して南下したが、そこで再び、みのる君の迂闊さが露呈してしまった。芭蕉が奥の細道の旅で、みのる君同様、実方の墓を訪ねていたようだ。名取と奥の細道がみのる君の頭の中で結び付いていなかった。

 笠嶋はいづこさ月のぬかり道

 名取郡笠島村に入った芭蕉は、藤中将実方の塚はどの辺りだろうと地元の人に聞いていた。遥か右に見える山際にあると教えて貰ったと云う。生憎五月雨で道はぬかってぐちゃぐちゃ。少々体調が悪かった芭蕉は、今更引き返すのは億劫だったらしい、遠くから眺めるだけだった。「笠嶋はいづこさ月のぬかり道」(講談社学術文庫「芭蕉全発句」による)と詠んで、西行も訪ねた実方の墓に思いを寄せただけだった。

 まさか実方の墓で芭蕉に出くわすとは思ってもみなかった。昨年暮れ、みのる君は「芭蕉論」の増補版を自費出版して、一応、芭蕉には区切りをつけたつもりだったが、まだまだ未熟だった。

Kasasima

 写真中央の桜の木の下に芭蕉句碑がある。句碑の脇を森の方へ入ると実方の墓がある。西行が詠んだ「朽ちもせぬその名ばかりをとどめ置きて枯野の薄形見にぞ見る(山家集)の歌碑もある。桜の元には「かたみのすすき」の看板もあった。「実方橋」もあった。

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