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特定秘密と知る権利

 卑近な例。仮に、カミサンのへそくりを見つけたみのる君がその事を息子に漏らしたとする。息子はカミサンに、少々お金を用立ててほしいと頼み込んだ。お母さん、お父さんから聞いたけれど、へそくりしているでしょう、少しで良いからお金を貸して頂戴。亭主にも内緒にしていたはずのへそくり。カミサンは激怒する。何よ、あなた。子供に根も葉もない事言わないでよ。

 カミサンにとって、へそくりは「特定秘密」に該当する。みのる君にしてみれば、夫婦間に秘密なんてないだろう、子供に話せないような事があるものか。それに、みのる君にだって「知る権利」はある。しかし、カミサンは強烈だ。特定秘密を漏らした人は重罪よ。しばらく食事は作らないわ。厳しい罰則を科せられたみのる君は、しぶしぶコンビニ弁当の日々を送ることになってしまった。みのる君の知る権利は何の役にも立たなかった。

 カミサンにとっては特定秘密の暴露は大きな痛手になる。コツコツお金を貯めて欲しかった茶碗の一つでも買うつもりでいたのに、全てが水泡に帰す。一方、みのる君の方にも言い分はある。秘密は夫婦仲を変質させてしまうし、カミサンの為に一途に頑張ってきた甲斐もない。亭主には知る権利があって当然だ。それを家族の一員に話して、何が悪い。

 あなた、私に隠し事でもあるの。矛先は他に転じる。論点をすりかえて自分の正当性を主張し始める。益々罰則が厳しくなる雲行き。まさか。秘密なんてこれっぽちも無い。ちょっと言いよどみつつも、みのる君はしらばっくれる。みのる君のへそくりを狙っているかも知れない。事は穏便に済ませなければ、当分は冷や飯になる。折角のへそくりを台無しには出来ない。

 特定秘密も理解出来る。知る権利も大事だ。古来、世の中はこの二点で動いてきた面もある(言い切らないが)。007のジェームズ・ボンドもこれに翻弄されてきた。人類永遠の課題みたいなものだ。政権側の都合が時代を作る。憲法の拡大解釈も時代の流れか。段々右傾化が進む。何となく嫌な感じのこの頃。

 学生運動が盛んだった時代に青春を送った人たち(政権与党にも沢山いると思う)は、今、厄介者の団塊の世代として消費生活を下支えしている。連中が血気盛んな時代を思い起こして、昔のような賑やかな行動に出れば、特定秘密は引っ込み、戦後の明るい社会が蘇るかも知れない。尤も、みのる君みたいに骨を折って無茶の出来ない体になってしまった輩も多いと思うけれど…。従順も身に滲みているし…。

 カミサンの秘密に対抗するには、みのる君の一途な頑張りを諦めれば良い。へそくりを放出させる手段に転ずれば、カミサンだって、当面は茶碗を諦めるだろう。兼ね合いが難しいところだ。

 注釈。カミサンの特定秘密は「仮の」お話だ。今の所、夫婦円満。秘密って云うのは、誰も知らないから秘密なのであって、表に出てしまっては秘密でも何でもない。浮気がばれたら破綻するように、ばれない内は秘密も何もない。

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