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2008年2月18日 (月)

日本ファンタジーノベル大賞

 一昔以上前、一念発起したみのる君は300枚の大作をモノにした。長年想を練っていた題材だったから、短時日で書き上げられた。追い込みの頃は週末の徹夜もしばしば。まさに一気呵成だった。賞金目当てと云うささやかな夢を秘めて、かつ意気揚々とこの自信作を日本ファンタジーノベル大賞募集受付係に送った。

 結果は、勿論、外れ。推敲不足もあったかななどと反省もしたけれど、荒唐無稽が過ぎたか知れない。

 古墳時代に火山噴火で埋没した村落遺跡を発掘していた所、当時の古代人の骨に混じって、現代人の殺害されたと思われる成人男性の骨が見付かった。現代人と判定された理由は、骨折治療と虫歯治療の痕跡が残されていたからだ。発掘されるまで掘り返された跡も無く、何故、現代人の骨が埋もれていたのか分からない。明らかに鋭利な刃物で殺されたと思われるので、一応、事件性を疑って地元警察が捜査に乗り出した。

 事に始まりをかいつまんで説明すると以上の通り。

 更に不可思議な一点がある。骨と一緒に指輪も発見されていた。その指輪は、捜査に乗り出した日付より一ヶ月も先に発表される予定の斬新なデザインの指輪だった。つまり、千数百年前の遺跡から一ヶ月先の未来の指輪が見付かったと云う事実。指輪に刻まれた日付と名前を頼りに、警察は一人の人物を探し当てる。しかし、消息は不明。その人物を知る昔の友人知人を訪ね歩いて、彼の足跡を追う。と云うのは、指輪に刻まれた日付を信用するならば、彼は一ヵ月後に「殺害」されるはずだからだ。殺害されて千数百年前の遺跡に埋められてしまうのか、時間を超えて千数百年前に殺されてしまうか、いずれにしろ、今は生きているだろうこの人物を探し出して真相を究明しなければならない。

 こんな展開で物語が進む。思えば乱暴なファンタジーだね。古代史と推理小説ばかり読んでいると、根性が曲がってしまうのかも知れない。話の展開としてはユニークだったと思うけれど、いささかひねくれた論法が審査員のヒンシュクを買ったのだろう。

 物語だから、タイムマシンが出て来てもおかしくない。ただ、どうやってこれを発明したのかと云う点が理屈っぽくていけなかったかな。理屈を云えば誰だってタイムマシンを手に入れることが出来る。

 今の自分にはタイムマシンを発明する能力も資力もない。しかし、いつか必ず自分の子孫にこれを発明して貰おう。その為の努力は惜しまない。発明出来なくても、世間にこんな機械が普及する時代が来るだろう。そして、タイムマシンが完成したら、必ず自分を迎えに来い。この自分の強固な意思を子孫に受け継がせていく。わざわざ何年何月何日の何時何分と日時を指定して、自分の遺志を子孫に伝えていく。 たったこれだけの意志があれば良い。正しく意志が遺志となって未来に伝えられれば指定した時間に子孫が迎えに来る理屈となる。来なければ、あなたの信念が弱かったからだね。実は、若干論理的に矛盾があるけれど、物語だから大目に見て貰おうと云う魂胆…。

 物語はこの意思が見事に成就。彼が指定した日時に子孫がやって来る。彼は迎えに来た子孫のタイムマシンを使って、現在、過去を旅する事が出来た…。映画にヒントを得て着想した部分もあるけれど、我ながら上出来、募集締め切りが迫っていたので、見直すゆとりがなかった。後の祭りさ。みのる君の努力は泡と消えてしまった。それに、パソコンを買い替えた時データの一部を紛失してしまって、今やまぼろしの作品となってしまった。

 広大無限の宇宙には地球人が想像する宇宙人なんていない。巷間で噂され、目撃される空飛ぶ円盤は、きっと未来から来た地球人に違いない。空飛ぶ円盤はタイムマシン。そう考えた方が余程理に適っている。

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コメント

タイムマシンを扱った映画は好きで、幾つか見ていますが・・・人骨が絡むのは覚えてないです。切り裂きジャックがNYに逃げ若きホームズが追うというのはありましたね。私も「翻訳の世界大賞」だったかに応募したことがありますが、自信過剰を思い知らされました。しかし一気に300枚はすごいですね。

書くと言うのは、結構体力が必要です。もう少し推敲していれば、大賞受賞だったと、今でも自分の独創に自信過剰気味です。
コメント受信でご迷惑をおかけしました。 (稲)

投稿 Bianca | 2008年2月20日 (水) 00時19分

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