変わる日本語
「変わる日本語」と題した講談社ゼミナール選書(昭和56年刊。若干時代遅れか)の中に、斎賀秀夫氏(国立国語研究所)の「現代人と漢字」を述べた一文がある。今の人々(昭和56年時点)の文字意識を論じていて面白いいが、特に成程と感心したのは、学生の漢字に対する意識の変化を述べたくだり。昔の学生は漢字の誤字を指摘されると「それこそ顔を赤くして、消え入らんばかりに恥じ入るそぶりを示した」が、今の学生はケロリとしている由。ところが、英語のスペリングの間違いを指摘すると、「顔を赤くして、モジモジと恥じ入る」そうだ。
自国語のスペリング(要は漢字の誤字)のミスには平然としているのに、外国語のスペリングの間違いには大いに恥じ入るのは、「ふだんから、通じさえすればいいではないか、という感覚が根底にあるから」だと学生気質ないしは現代日本人の大雑把さを見抜いている。恥の文化も変わってきているのだろう。昭和56年当時で既にこのような学生気質。絵文字文化が誕生してもおかしくない環境は醸成されていたのだろうと思う。
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コメント
斎賀秀夫といえば覚えが・・・と本棚を探すと、ありました、「漢字の賢人」(1995年)の著者ですね。彼が出題者の一人だった「漢字読み書き大会」で1997年に優勝した時に副賞として斎賀氏から直接いただいたものです。しかし、昭和56年(その16年前)すでにご活躍だったのですね。
すてきな業績をお持ちですね。多方面にご活躍のBiancaさんには感服です。 (稲)
投稿 Bianca | 2008年2月26日 (火) 12時37分