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団塊世代は被害者?

 2007年問題とか云って団塊世代の定年退職が取り沙汰されている。一方では団塊世代をターゲットにした商品開発も盛ん。何かと団塊世代は話題をふりまいている。当の団塊世代の人々は話題に呼応して活動している面もあれば、無関心であったり、冷静であったり、余り気にも留めずに自らの生活を続けている。

 この一塊の世代は1945年の終戦後の一時期に生まれた世代。総務省統計局の人口統計データをみると、1945年の出生数は190万人、翌46年の出生数は158万人と一旦は減少するものの、47年には一気に262万人に伸びている。48年には270万人、49年が269万人、50年が245万人と、47年から50年の4年間だけで1046万人もの赤ん坊が誕生している(それまでは5年で1千万人平均の出生数。現在は9年かかって1千万人の出生数)。

 では、何故一気に赤ん坊が増えたのか。自明の理だけれど、戦争が終わって、戦地から戻った若者たちも含めて多くの人々が一斉に子作りに励んだ結果だ。それまで戦争と云う特殊事情の為に楽しみを抑制せざるを得なかった状況と、戦争から解放された安堵感、これらが相俟って「団塊」と云う世代誕生を促したのだろう。戦争がなければ、平均的な人口増加率で推移していたはずが、戦争と云う特別事情によって、この均衡が破れてしまった。この破れた均衡が、ついに2007年問題を引き起こしてしまった。同時に、団塊世代は少子化を招く遠因に位置付けられてしまった(戦争を知らない子供たちが精神の自由を標榜したからね)。

 戦争がなければ生まれなかった「団塊」と云う範疇。云ってみれば、団塊世代は二次的な戦争犠牲者、被害者ではあるまいか。戦争の直接的な被害者ではないけれど、戦争が原因で「団塊」が作られ、その為に、受け取る年金額を減らされ、65歳まで働けと法律で縛られ、若い世代からは疎んじられ、年を取っても社会貢献と云う美名のもとに老骨にムチ打たざるを得ないことなど、諸々の被害を蒙っているのではないか。

 世論やマスメディアが「団塊」世代を取り上げるものだから、彼等は自分らの出生の秘密(戦争から解放された人々が一気に子作りに励んだ結果と云う事情)にはフタをしてしまい、「ブーム」と云う言葉に踊らされて、健気に頑張っているのではないのか。

 などと云う見方も出来るかね。

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コメント

「出生の秘密」なんて、そんな大げさな・・・
五年生の時、日本の人口は8920万位でした、というのは、先生が「役にも立たん奴がごろいごろい(方言でゴロゴロという意味)」と語呂合わせしていたので。

 素晴しい先生に恵まれたのですね。「役にも立たん」と云われれば、すぐに覚えて忘れない。ゆとりがあったのですね。 (稲)

投稿: Bianca | 2007年2月18日 (日) 19時27分

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