前橋市周辺の史跡

 上州は大前田栄五郎の墓を訪ねた後、改めて周辺を調べてみると、興味深い事が分かった。赤城山東南面の大前田の親分の眠る近くにはいくつかお城があったようだ。戦国時代の上州は北条や上杉、武田の軍勢が勢力争いに明け暮れていた由。戦に敗れ廃城となってしまった城が点在していた。膳城、山上城、女渕城、大胡城、荻窪城等々。いずれもが親分の墓の周辺10キロ以内。

 しかも縄文時代の柳久保遺跡や旧石器時代の、かの岩宿遺跡も親分の墓からそれ程離れていない。周辺には古墳も多く点在している。つまり、上州の前橋東南部は古代から栄えていたようだ。旧石器時代から古墳時代まで地方豪族が幅を利かせていたのだろう。歴史教科書には上州の繁栄ぶりはあまり紹介されていなかった記憶がある。精々古墳が多いと云った程度の授業だった覚えがある。大前田の親分をきっかけに、暫しお城巡りに熱中したみのる君だが、縄文時代から古墳時代の上州の繁栄が歴史に埋もれてしまったのは何故だろうと云う疑念が生じた。

 一つの答えだが、伊香保温泉のある榛名山の噴火が大きかったか。5世紀後半に榛名山二ッ岳が大噴火したと云う。6世紀の二ッ岳大噴火の火砕流に巻き込まれた人骨が見つかっていると云う。前橋の西にそびえる上毛三山の一つ、榛名山の大噴火によって、大量の火山灰が前橋にも降り積もった。当然、日常生活を脅かす。食べる物が無い。作物が育たない。文化も育たない。駄目だこりゃ。これが、縄文時代から続いた集落が歴史に埋もれてしまった原因かも知れない。全てが灰に埋もれてしまったのだろう。灰燼に帰す。ずっと以前、みのる君が日本ファンタジーノベル大賞に応募したとブログで紹介したが<2008年2月>、実はこの小説はこの二ツ岳大噴火を物語の発端にしていた。あの時、もう少し噴火の悲劇にも言及していれば、大賞を手にしていたかも知れない。思い至らず無念。

Zen

Onabuti

Ogikubo

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大前田栄五郎の墓

 カミサンとドライブ中、農産物の直売所があって、ちょっと覗いてみましょうと云うカミサンに従って立ち寄った。上州は前橋の外れ、大前田と云う辺り。みのる君は「大前田」と云う地名に、思わずハッとした。もしかしたら、みのる君が幼い頃、東映映画に夢中になっていた時分、しばしば耳にしていたヤクザの親分、大前田の栄五郎ゆかりじゃないだろうか。カミサンに話してみると、キョトンとしている。

 数年前、山梨の県立博物館を訪ねた折、たまたま「山梨の自然と人」とか云うテーマの展示があって、そこにヤクザ映画にしばしば登場していた黒駒の勝蔵親分が紹介されており、その時もカミサンは同様にキョトンとしていたっけ。カミサンには全く興味の無い世界か。みのる君にとっては聞き慣れたお名前だ。

 早速、調べてみると、やはりお馴染みの大前田の栄五郎親分ゆかりの地だった。しかも、近くにお墓があるらしい。みのる君はカミサンの事は放っておいて探し回った。

 直売所からさほど遠くない、森の一角に件の墓があった。カメラを持参していなかったので、ケータイで記念撮影。

Eigorou

 前橋市の指定史跡となっている由。みのる君が映画に夢中だった頃が懐かしく蘇ったひと時だった。

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芭蕉句碑二つ

 今回の九州ドライブの発端はカミサンの用事がてらだった。カミサンが京都に用事があって、みのる君が送る事になっていたが、ついでに九州方面まで足を伸ばそうかと云うみのる君の安易な提案にカミサンは嬉々として賛意を表した。で、九州へ向かう前日は京都に一泊と相成った。

 京都に泊まる日、特段の用も無いから寄り道も良かろう。用事の前日だから慌てることも無い。これもみのる君の念願だったが、芭蕉にも縁のある不破の関を訪ねてみよう、併せて伊吹山にも行ってみようなどと云う計画を立て、出掛けていった次第だ。

 元禄2年、芭蕉は「戸を開けばにしに山あり。いぶきといふ。花にもよらず、雪にもよらず、只これ孤山の徳あり」と前書して「其まゝよ月もたのまじ伊吹山」(講談社学術文庫芭蕉全発句より)と詠んでいる。斜嶺亭で世話になった主、高岡三郎兵衛への挨拶句。元禄4年には、「折おりに伊吹をみては冬ごもり」(前出による)と、宮崎千川亭での挨拶句も詠んでいる。いずれも「伊吹山」を取り上げている。奥の細道で「いぶき」の歌を残した藤原実方や西行を偲んで「笠嶋はいづこ…」と詠んだ事が脳裡から離れなかったか。ぬかる道で疲れ果てていた芭蕉は実方ゆかりを訪ねられなかった悔しさが「伊吹山」に込められているような気もする。

 みのる君ご一行は伊吹山ドライブウェイを走って上を目指したが、生憎の濃霧。10㍍先も定かには見えない悪天候だったため、伊吹山の醍醐味は味わえなかったが、芭蕉の句碑は見付けた。

Ibuki

 山を下って、念願だった不破の関に立ち寄った。そこで、貞享元年、41歳の芭蕉が野ざらし紀行で詠んだ「秋風や藪も畠も不破の関」(前出より)の句碑を見付けた。

Huwa

 その晩は京都に泊まり、翌日は着物姿に変身したカミサンとしばし別行動。みのる君は琵琶湖方面等に出向いて時間調整、午後遅くにカミサンと合流、そのまま九州へと向かった。勿論、途中のSAでカミサンは普段着に着替え、清々した顔となって、いざ九州へ、と元気にみのる君の背中を押してくれた。

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駆け足で九州縦断

 相変わらず無鉄砲なみのる君だ。九州縦断ドライブは正味60数時間で1300㌔弱を走り回った。同乗のカミサンは少し不満だったようだが、時間的にも資金的にも余り余裕の無い身には致し方無い。でも、みのる君は希望した所を訪ねられたので満足だった。

Kanmon1

 関門海峡を渡る頃は夜明け。下関側から記念撮影。

Hirado

 上の写真はオランダ商館付近から眺めた平戸城。午前10時頃撮影。大宰府の九州国立博物館や大宰府天満宮拝見は午後の3時前後。下の写真はその晩泊ったホテルから眺めた九州国立博物館の青い屋根と大宰府の森。

Dazaihu

 翌日は一気に南下。知覧の武家屋敷群や特攻平和会館を訪ね、開聞岳を拝見し、後日に震度5強の揺れがあった喜入の道の駅で休憩し、鹿児島に一泊。最終日は霧島を抜け、都城を走り、延岡のきたうらら海市場で買物等々。大分は別府湾SAで「恋人の聖地」なるモニュメントを見付けた。カミサンに、一緒に撮ろうと誘ったが、そんな歳じゃないわと一蹴されてしまった。

Beppuwan

 再び関門海峡に戻って来たのが19時過ぎ。カミサンが九州側から下関を記念に撮った。慌ただしい3日間だった。九州の高速道路は意外にトンネルが多い。そんな感想を持ったドライブだった。

Kanmon2

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念願の開聞岳遠望

 7月初め、台風3号が北九州に上陸した朝、みのる君とカミサンは鹿児島市内のホテルに泊まっていた。部屋から桜島を目の前で拝めるホテル。前日のチェックインの際、桜島の山頂付近は雲に隠されてはいたが、その雄大ぶりを堪能出来た。みのる君はご満悦だったが、翌朝はすっかり霧の彼方。途端に意気は消沈する。何も見えないのも一興と残念がっていた。テレビのニュースでは台風3号の九州上陸予測を伝えていた。これゃ、ちと危ないね。みのる君達は若干予定を変更、台風が九州を横断した後に我々が縦断すると云う計画に変えた。当初計画では朝早くにチェックアウトして一気に帰路に就くはずだったが、今回はのんびり帰ろう。カミサンに異存は無い。鹿児島市内のデパートで買物でもしましょう。薩摩焼も見たいし、買いたいし。カミサンはご満悦だった。

 デパートが開く頃合にホテルを離れ、市内へ向かう。朝の通勤時間帯も過ぎており、大きな渋滞は無し。駐車場に車を預けて山形屋と云うデパートでショッピング。お土産探しとは云え、みのる君がデパートで買物は珍しかった。カミサンもお土産と薩摩焼探しに夢中になっていた。生憎、お手頃、お気に入りの薩摩焼は見付からなかったようだ。近くのお店にも立ち寄ってみたが、やはり、お手頃価格は無い。心残りだったようだが、そろそろ帰らなければ。

 半日遅れで鹿児島を離れた。来る時は熊本経由の九州自動車道を利用、帰路は宮崎経由、東九州自動車道を利用。お蔭で九州7県全て通った形となった。

 実は、みのる君が自分の車で走った事の無い県は、北海道と沖縄を除くと長崎と鹿児島の2県を残すだけだった。一度は自らの運転で走ってみたい。今回のドライブはそんなみのる君の積年の望みを叶えるためだった。鹿児島に泊った前日は長崎を訪ねていた。一日遅れていたら台風と遭遇していたのだろう。

 昨年も計画していたが、ホテルを予約する寸前に熊本で大きな地震があって計画を断念した経緯がある。今回は九州を離れた翌日に九州が大雨に見舞われた。みのる君は運が良かったのだろう。被害にあわれた方々にはお見舞い申し上げる。九州を離れ、中国道経由で関東地方に向かったが、島根県を通過中、島根の大雨に遭遇、夜中の中国道で少々大変な目に遭ったが、深夜故に交通量も少なく、眠気防止にもなって、何とか大雨の中を走り抜けた。通過した直後に通行止になった場所もあったようだ。やはり、運が良かったか。

 みのる君の念願の一つは九州南端の開聞岳を見てみたい。関東地方から九州縦断ドライブ、走行距離は3800㌔を超える壮大で無鉄砲なドライブ計画。一度は開聞岳の雄姿を見たい。たったこれだけの希望で臨んだドライブだったが、その念願は叶った。鹿児島に泊る日、九州自動車道は時折雨にも見舞われ、雄姿拝見に不安はあったが、みのる君の長年の希望は叶った。知覧に立ち寄った後、ひたすら南下、せびら自然公園とか云う辺りで、雄大な開聞岳を拝む事が出来た。みのる君は大喜びだった。勿論、カミサンと記念撮影。開聞岳はその姿をたっぷりと見せてくれた。十分に満喫したドライブだった。

Kaimonn

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